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     北アルプスの渓、 双六谷本谷、いくつかの魅力的な支流がありますが、本谷は登攀困難な大滝こそはありませんが難易度も水量しだいで行程も長いと言うことになっています。

昔岩魚釣りで、小倉谷や、打込谷近辺までは来ていましたので支流のひとつ打込谷から笠ヶ岳も考えてはいましたが、相方の希望もあって本谷へ。数日前から天気予報とにらめっこ。

やや不安ながらも決行。夜半過ぎに甲府を出て明け方には金木戸発電所第一ゲート前に着く。車は1台もない。ここから重たいザックを背負って林道歩き。1時間あまりで第2ゲート通過。

幾つもの隧道があり、右手の深い谷底には白く磨かれた岩とエメラルドグリーンの流れ。黙々と歩く。途中林道崩壊地があり、迂回路を大きく高巻く。

金木戸取水堤、中ノ俣発電所を回り込んで金木戸本流と北ノ俣の分岐を右手本流への道を進む。広河原の発電施設を過ぎ左手の旧軌道跡への登り口を見逃さないようにすすむ。

無事に軌道跡に乗り上げて進むが崩壊地や、いくつかの沢を横切ったりとなかなか通過は困難。12時過ぎに打込谷手前の壊れた吊橋に着く。この先から入渓。

大きな岩の乗越や渡渉が始まる。打込谷出合いを過ぎいよいよ巨岩、ゴルジュ帯。泳ぎやヘツリも交え乗越えていくが遡行ははかどらない。予定の下抜戸広河原どころかセンズ谷もまだ。

午後からはガスが立ち込めてきて、寒く暗くなる。3時で遡行終了。左岸の林の中の幕場とする。夜間は曇ってはいたが雨は降らなかったようだ。空は青空のようにも見える。

さて昨日の遅れを取り戻そうとするが、相変わらずの巨岩の乗越え、深い渡渉、などなど時間はドンドン過ぎていく。下抜戸広河原までに3時間もかかった。

広河原を過ぎるとまたゴルジュのはじまり、左右いくつかの支流を分けエメラルドグリーンに輝く大渕を苦労して乗越え、右岸に大滝、蓮華谷かと思ったがまだ先。

とても予定どうりには行かない。今日も3時、空は霧雨模様、やっと蓮華谷で幕営。今日は盛大な焚き火。しかし早々と眠りにつき明日に備える。

翌朝、天気は良い。さすがに水量も減ってきているよう。それほど深くはないが相変わらず渡渉の繰り返し、ちょっとした巻き、ヤブコギも。

抜戸沢を過ぎるといっそう水量は少なくなるが2〜3mの段差は続いてなかなか距離が稼げない。だんだんと流れも細くなり、ついには水も枯れるが、枯れてからのガラ沢歩きも延々と続く。

もう予定時間は大幅に超過、身体もバテバテだから、双六小屋泊まりにしようと意見は一致。その後も長く感じられたが小屋が見えてホッと一安心。

小屋で受付をして、各所へ「今日は下山できない。明日は休む」などの連絡を入れる。電話も小屋の談話室のみ通じた。

小屋で一晩ゆっくりと体力を回復させて翌日は新穂高への帰路。弓折岳へは寄りましたがこの間の稜線からの槍や、穂高、白山、乗鞍その他・・眺めはすこぶる良好でした。

この後小池新道の長い下りにはチョッと閉口しましたが無事新穂高最終ゲートについて何とかタクシーも呼ぶことができました。チョッとトラブルはありましたが、入山口の車も何とか回収できました。

予定二泊三日が三泊四日になってしまいましたが、天気にも恵まれ、私の好きな?渡渉、ヘツリ、泳ぎ、藪コギなども飽きが来るほどやることになり、

スケールの大きな沢遡行を十分に味わうことができました。    ま、予定時間超過は やはり年を考えなければと反省させられました。

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