サンナビキ山 (山 靡 山)と言う漢字が当てられることもあるようです。
この 靡 吉野から熊野までの大峰奥駆道にも出てきます。山伏の修行場のことで、七十五 靡があります。同じような意味でしょうか?
以前の地形図では滝倉山東側の1949,2m三角点峰でしたが、日本山名事典では滝倉山北側の1950m峰となっています。
平成6年7月発行の地形図ではこのあたり一帯がサンナビキ山となっていて特定のピークを指していません。
これはともかくとして、あるとき剱岳北方稜線は宇奈月まで続いていることを知りました。今まで部分的にこの稜線を歩いてきましたが、全トレースをつなげてみようと思い立ちました。
(剱岳→池の平小屋 猫又山→大猫山 ブナクラ峠→池の平山→剣岳 南又谷→毛勝三山 宇奈月→駒ケ岳の先 東又谷平杭乗越え→毛勝山)
しかし昨年毛勝三山に行った時、毛勝山から眺めたウドの頭や滝倉山方面を見たときはこれはまず無理だと思いました。急峻で入り組んだ尾根のアップダウンがつづいています。
一昨年に宇奈月から僧ヶ岳に残雪期に登っていたのでせめて駒ケ岳を越えて滝倉山まで行けないか再び残雪期に挑戦しましたが、天候悪化のため滝倉山を前にして敗退
残るはここから滝倉山 ウドの頭、平杭乗越、西谷の頭、毛勝山間となりましたが、一番難しそうなところです。昔の記録などをあさってみましたが残雪期のものばかりで、
しかも、滝倉山ウドの頭 の間、および毛勝への天国の坂道 あたりがかなり危険で雪のあるときは自分の力量からはとても無理そうです。夏場の記録はほんのわずかで、通しのものは見当たらず、
パーティで平杭乗越を基点としたこのあたり山域だけもので濃密な藪との戦いのよです。さらに、この平杭乗越にいたるのには片貝川東又を遡行し三階棚滝と言う厳しい滝越えがあるようです。
何とか細切れでもといろんなルート取りを考えました。まずはじめに三階棚滝を通らなくてすむ赤倉谷を登るルートです。とにかく偵察と出かけましたが二股でスノーブリッジのためその先は不明。
このとき三階棚滝も偵察、何とか巻き道もありそう(本当の三階滝ではありませんでしたが)と判断しました。
次は8月の初めこの三階棚滝を越えて平杭乗越へ、ここから毛勝山へと何とか登ることが出来ました。
よし!あと一区間、何度も計画しましたが天候がよくありません。ようやく9月連休、天気もよさそうで二泊三日で決行。
9月20日 片貝川東又分岐登山口5時30分出発→林道終点6時10分→三階棚滝下7時15分→滝越え7時30分→作之丞分岐8時→大清水谷分岐9時→
間違えてウドの頭へ至る稜線へ11時10分→下って平杭乗越11時50分→西谷の頭方面12時20分→再び平杭乗越12時45分→途中落とし物探し→ウドの頭15時テント泊
9月21日 テン場5時30分→ウドのコル7時30分→途中大マツタケ8時30分→滝倉山10時40分→テン場13時20分
9月22日 5時30分→赤倉谷下降点10時→途中で足を捻挫→二又14時→赤倉谷出合い14時40分→林道終点15時15分→車止め17時
念願の剱岳北方稜線、 剱から宇奈月までの稜線を、細切れではありますが、全トレースをつなげることが出来ました。
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